雨の日野町 矢尾酒造見学
そう寒くはなかったのですが、
今日は一日雨。
蒲生野あたりにある日野町を訪れ、
「鈴正宗(すずまさむね)」の矢尾酒造さんを
見学させていただきました。
今日の引率はO酒店のFさん。
メンバーはいつものSさん、Nさん、
そしてFさんのお友達。
日野の町をちょっと歩いて食事。
日野商人の繁栄した雰囲気を今に伝える町屋が
かなり残っています。
日野商人は関東周辺で
主に造り酒屋を営んでいたのだと聞きました。
関東の酒造業に近江商人が関わっているとは。
「琵琶のさざなみ」もそうですよね。
さて、道に迷いつつ矢尾酒造さんに
たどりつくと、りっぱなお蔵!
そして広い麹室に、並ぶサーマルタンク、
全部で1万4千リッター程度だそう。
大きな冷蔵庫2基。
お肌つやつやの蔵元、矢尾さんのお話もおもしろく、
泡消し機が回っている実物も初めて見ました。
タンクに回されたゴムホースはかなり長くて
「もう一生、庭ホースに不自由せんな、ゆうとるんですわ」。
試飲させて頂いたのは、
サーマルタンクや瓶で冷蔵されてきた古酒など。
全部生酒ですが、どれもひねてないんです。
15BY「しぼりたて」日本晴
13BY「美鈴 大吟醸」山田錦、金沢酵母、
12BY「美鈴」901号酵母、
12BY「鈴正宗 純米吟醸」山田錦、901号酵母、
10BY「淡海の鈴 純米大吟醸」
すごいですねー!私のお気に入りは
12BY「鈴正宗 純米吟醸」と13BY「美鈴 大吟醸」でした。
BYというのは、醸造年度を表します。
7月が醸造年度の始まりなのです。今年の新酒は15BY。
これも「売れへんかったから残ってるだけや」みたいに
おっしゃる矢尾さん。
しかし、こんなフレッシュな古酒は
なかなか無いはず。
印象的だったのは、矢尾さんの
「普通酒がおいしくないとダメや。
いくら吟醸クラスがおいしくても、普通酒クラスが
おいしくないと日本酒のファンが離れてしまう」という言葉。
だから、普通酒に吟醸酒を混ぜたりして、
かなり質のよいお酒を造っておられるそう。
「デラ」(鈴正宗デラックス)というお酒が
山を守る男たちに愛されているのは
そんな努力の賜物なんだ、と納得しました。
見事なお庭も見せて頂き
矢尾酒造さん、Fさん、ありがとうございました。
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