『グリーン・ノウの子どもたち』L・M・ボストン
県立図書館の児童図書コーナーで一気にシリーズ5冊を借りてきました。この本との出合いは、学習雑誌の付録の「読んでおきたい100冊の本」とかいうの。小学6年生か、中学生だったかなあ。
シリーズ全5冊、別冊として1冊あるんですが、その中の『グリーン・ノウのお客さま』がリストアップされてたんです。その本を読んで、ボロボロ泣きました。
で、今日読んだのがそのシリーズの第一作目。出版は1954年ですよ~!私、生まれてませ~ん!しかも、その時点で著者のボストン夫人は62歳という勘定。シリーズ4作目『グリーン・ノウのお客さま』でカーネギー賞受賞。よく知らないけど、すごいことらしい。
舞台はイギリスの古い古い、1120年に建てられたグリーン・ノウ(実際に著者が住んでいるのはよく似たマナー・ハウス)という建物。「奥様」と呼ばれる、死んだ母親方の大おばあちゃんと冬休みをすごすことになった少年の体験する不思議な物語です。だって、イギリスでスプーンが使われるようになったという時代に生きてた子どもが出てくるんですよ。
そんな古い時代に暮らしていた子どもたちと、お話の時点で現代を生きている主人公の少年が交流するというのですから、日本だったら座敷ワラシが出てくる『ユタと不思議な仲間たち』(三浦哲郎著・劇団四季でミュージカルとして上演されました)みたいなものかもしれません。
でも、とってもみずみずしい感性で描かれているのです。古い時代の人の物語が、今生きている私の心に訴えかける力を持つ。この本は、書物の持つ魅力そのものです。今日、図書館に行って再び出会い、読み直すことにしました。
しかし、同じ付録の本に紹介されていたアーサー・ランサムの『ツバメ号とアマゾン号』には出会わなかったんです。不思議なものですね。赤木かん子さんなんか、フリークというくらい大ファンなのに。
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