田んぼとお酒と自分
二日連続で稲刈りに参加しました。こんなこと、初めての体験です。
岡山の実家は兼業農家で、自分ちが食べるぶんだけ裏の田んぼで作っていました。だから、田植えも手で植えたことはあります。でも数えるほど。稲刈りは、手を切ったらいけない、と母が手伝わせませんでしたから、確か小学校の学級田で、数株刈っただけだったと思います。
田植えも稲刈りも、中学生になるまでには、機械でしてもらうようになり、手伝わなくてもよくなりました。でも、それまで、脱穀後の稲束を押し切りで切って田んぼ中にばら撒くのは毎年子どもの仕事でした。
畑の草取りも、暑い最中にさせられノルマ制だったので、もう嫌でいやで。
農薬の霧が流れてくると必死で窓を閉めるし。
結局農業の楽しさ、収穫の喜びをあまり実感しないまま、実家を離れました。畑仕事や田舎暮らしにあこがれる人は信じられませんでした。「なんで?」って感じ。
でも、この秋、田んぼに行って稲刈りしてる自分。バイトでもなく、頼まれたわけでなく、自発的に行きました。刈ってみると楽しい。気持ちいい。
ごしごし、手だけで刈ってた稲を、腕全体、腰を使ってザクッと刈るコツをつかみ、スピード感を味わっていました。
まあ、お膳立てしてもらって、ちょこっとだけのお手伝いでしたから、気楽なだけの作業なんです。なにせ夏の暑い盛りは行ってないんですから。
ただ、山に囲まれ、お日様の下で風に吹かれて土を踏みしめ、稲のにおいの中で汗を流す。それは私にとって心地よく楽しいことでした。
不思議です。あんなに子どもの頃、いやでしょうがなかったのにね。
今、ご縁のある田んぼは全てお酒つながり。日本酒が好きだと、米作りに行き着くのは当たり前かもしれません。
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Comments
お酒が好きで、その原料のお米だから
きっと昔みたいな感覚はどっかに行っちゃったんでしょうね。
いいな~~、私も稲刈りしてみたいです!!
なかなか東京からは行けないっす(涙)。
Posted by: まき子 | 2006.10.13 12:50 PM
>まき子さん
強制されないで
自発的にする作業って
同じことするのに気落ちが全然違うんですね。
できあがりのイメージをハッキリもてるからか(笑)。
稲刈り、来てくださいよー!
楽しいよ!
Posted by: あひる@滋賀 | 2006.10.13 11:00 PM
私は田んぼイベントに参加するだけの人間ですが、稲作は好きです。稲刈りは上手になってきた実感が加わると特におもしろい作業ですよね♪
ときどき、田んぼの1年を想像して、田んぼに関わる作業の多さに途方もない気分になるときがありますが、酒を飲みながら、あの米一粒にさらに手間をかけた、このぐい飲み一杯の酒に、じーんと来ることもあります。
農も食も酒もぜーんぶつながってるんですね。
Posted by: きたい | 2006.10.14 01:15 AM
>きたいさん
昔、機械のない頃には
田植えの人手は
北から南に出稼ぎに行ってたらしいですね。
同じ県内でも、
田植えは南から始まり、北上するから
田植えのプロが集団で植えに来てたと
岡山の南のほうで聞いたことが。
作りにくい酒米を
わざわざ復活させる取り組みを
農家の皆さんが熱心になさっているのを知り、
その魅力って何だろうと思いました。
単価が高い=米造りへの正等な評価
なのでしょうか?
それに、できあがった酒が
もっと多くの人を喜ばせ、評価されることでしょうか。
巨大カントリーで、せっかく食味のよい米を作っても
全部いっしょこたになるので涙出そう、という声を聞きました。
Posted by: あひる@滋賀 | 2006.10.14 12:05 PM