« スグリ その後 | Main | ミートローフ »

2007.06.15

雪月花の会 水無月 観蛍の宴 第2部

 6月10日日曜日、午後。
 雪月花の会 水無月 観蛍の宴 その2

2007610se3sake
 先付 鮒寿し とも和え 
 「花嵐」斗ビン取り発泡性オリ酒 2007年(雪冷え・フルートグラス)
 
  鮒寿しのともあえ。このうまみ。上品な酸味。絶妙の塩加減。
  「これさえあれば1時間でも酒が飲めます」と吉田専務さんはおっしゃいましたが、いえいえ、私は一晩でもOKですわ。
  お隣に座った、池本さんの息子さんは、ものの10分でなめつくしておられました。
  最初に、湖里庵がどのお客様にも食前酒に出すという「竹生島」の大吟醸がグラスに出ました。
  ただ、この先付には負けていました。

2007610se4kanpai_1
 オリ酒で乾杯!

2007610se5zensai
 前菜 鱧と水菜の和え物・鴨山吹・鴨ロース・サーモンロール・
     若鮎木の芽だき・若鮎にぎり寿司・鮒寿し甘露漬け
 「竹生島」本醸造原酒 2006年(常温・八勺きき猪口)

  前菜には、鮎や鴨、鮒寿し、と結構クセのあるものがありましたが、
  その生臭みを、どっしりとした本醸造原酒が受け止めて、後味きれいに流してくれます。
  特に、鮒寿しの甘露漬けは、「竹生島」の粕に漬けてあるので、相性が満点でした。
  若鮎のにぎり寿しも、原酒とあわせて、より深みが増すのでした。    

2007610se6wan
 御椀 びわます 卵豆腐 茗荷 軸みつ
 「竹生島」純米大吟醸 2004年(日向燗・ワイングラス)

  温かいお椀ものには、人肌よりも少しぬるい日向燗。
  舌の温度にあわせる、心にくいお燗番です~。
  三つ葉も茗荷も、酒の香りを殺さない程度に控えめの香り。
  びわますは、一度焼いてから入れてあるので、生臭さがありません。

  お料理とお酒、それぞれに細やかな配慮がすばらしい組み合わせです。

2007610se7sake

2007610se8biwamasu
 造里 びわます
 金紋「竹生島」本醸造(ぬる燗・昭和40年代風グラス)

  お造りのびわますは、珍しい琵琶湖産の固有種のマスです。
  エビやアユを食べて育つので、その身の脂の上品でおいしいこと!
  氷で冷やしてあるので、その温度に対して、ぬる燗の本醸造が口の中を温めてくれます。
  脂がとろける~!
  生臭さも、本醸造がきれいに洗い流して、口の中をさっぱりとさせてくれます。  


2007610se9age
 油物 若鮎てんぷら
 「かじや村」純米生原酒 2007年(日向燗・一合枡)

  小さな鮎のてんぷらを、抹茶塩で。
  油っこさを原酒がしっかりと受け止めてくれます。
  枡の杉の香りが強いので、酒のもともとの香りは消されてしまいますが、味わいは邪魔しませんでした。

2007610se10hamo
 酢の物 鱧おとし
 「竹生島」辛口純米生原酒 2007年(雪冷え・ワイングラス)
 
  関西の夏はこれ。鱧の湯引きと梅肉です。
  鱧の白身と控えめの脂が、あっさりした酢のものにされていました。
  こってり系のびわますの造り、てんぷらと続いたので、ここで舌をリフレッシュ。
  お酒も、キリリと冷やした辛口に。

2007610se11nasu
 預鉢 賀茂茄子翡翠煮
 「竹生島」純米吟醸生「吟花」2006年(日向燗・ブランデーグラス)

  賀茂茄子が美しい翡翠色に。ダシの味がものすごくきいています。
  あっさりしているのに、濃い、不思議な一品。
  そんなダシと「吟花」が合わさって、後味がキレます。
  ブランデーグラスで、ごくぬるい燗。だから香りが逃げない、きつすぎない。
  日本酒をこういうグラスで飲むと、香りが楽しめますね。
  もちろん、もともと、香りのきつすぎない「吟花」だからこそ。
  もし香りぷんぷんの大吟醸をぬる燗にしてこのグラスだと、うう、考えただけで頭痛くなりそう。

2007610se12ayu
 焼肴 稚鮎塩焼き
 「竹生島」特別本醸造 からくち(飛び切り燗・猪口)

  小ぶりの鮎を形よく焼いてあり、頭からバリバリいただけます。
  これはやっぱり熱々の燗で!
  鮎のあっさりした身と骨とハラワタと、熱い燗酒。口の中は骨酒状態。
  

2007610se13hunacha_1
 御飯 鮒寿し茶漬け
 食後酒 常温熟成 純米大吟醸「鬱金」1996年(日向燗・ほたる茶碗)

  出ました! 湖里庵の鮒寿し茶漬け!
  もう、涙出るくらいうまいんです。鮒寿しの塩っぱさと酸味と、アミノ酸がたーっぷり。
  これをかきこんで、その後に、ちょっと熱めの「鬱金」。
  どちらも一癖あるのに、こうしてあわせると、素直にうまさだけが前に出てくる。すてきなコンビです。

2007610se14mizu
 水物

  果物でさっぱりと〆。
  ああー、至福の時。ありがとうございました。


 そして、今回のもうひとつの目玉、蛍鑑賞へ。
 続く!

 ▼第1部 能管と謡の部はこちら

|

« スグリ その後 | Main | ミートローフ »

グルメ・クッキング」カテゴリの記事

滋賀の地酒【湖西】」カテゴリの記事

お店」カテゴリの記事

Comments

カユイところに手が届くような、詳細なレポート感謝です。
こんどは、お月見ですな。今からからいろいろ趣向を考えて
みます。
いつきても何かしら「sense of wonder」に出会える会にしていきたいと思っています。

Posted by: ほろよい | 2007.06.15 07:31 PM

ほろよい専務さん

 いつも、汗だくでのサービス、
 ありがとうございます!

 まだ体験したことのない方に
 ぜひ参加していただきたいです!
 
 レポート書くの、二日かかりました。
 一日ではできません……。

 師匠の笛も、
 あの琵琶湖のながめのすばらしい中で聞くのは
 能舞台で聞くのとまた違いますよね。

Posted by: あひる@滋賀 | 2007.06.15 08:09 PM

非常にわがままな話ですが・・・・。

はかなげに飛ぶ蛍をながめながら、左鴻師匠の能管が聞きたかった。

Posted by: ほろよい | 2007.06.15 08:22 PM

ほろよい専務さん

 いやいや、
 あの笛と蛍をあわせてしまうと、
 どんな精がおいでになるか
 恐ろしいです……。

Posted by: あひる@滋賀 | 2007.06.17 02:42 PM

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



« スグリ その後 | Main | ミートローフ »