『一千一秒物語』稲垣足穂
『一千一秒物語』を買いました。
高校の時、読んですっごくおもしろく、刺激を受けたんです。
気に入った部分は読書ノートに抜書きしたりして。
ちょいワル主人公の周辺で起こる、非常識なちょっとした事件。
空からはがした月をポケットに忍ばせていて月にぶっとばされたり、警官とともに星を追いかけて海に撃沈させたり。黒猫だってなんか悪いことをたくらんでいる。おしゃれで都会的センスにあふれるこの物語によって私の過ごす、ごく普通の田舎の夜が一変したように感じられたのです。
(夜の酒場シーンや飲酒の場面もたびたび登場しますが、絶対洋酒ですね、日本酒は一度も出てきません。残念)
でも、さすがに30年経ったいまでは新鮮味がない。子どもは生まれたときからロボットアニメを見て育ち、大人がRPGでファンタジー世界に入り込む現代、月や星がしゃべったってなんら不思議でなくなってしまいました。
読んでて眠気が……。
短いのになかなか読了できませんでした。
さびしいな
でも、この文庫本には他の作品も多数収録されていますから。
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Comments
タイトルの美しさに惹かれて、
この本を衝動買い(と言っても文庫本ですが)
してしまったことがあります。
あひるさんと同じく高校生の時でした。
読んで「おおーっ」と思ったはずなのに、
今はすっかりあらすじさえも忘却の彼方・・・。
歳をとるって・・・こういうこと?
Posted by: とも | 2009.01.26 02:13 PM
ともさん
いやいや、「あらすじ」なんて無い作品ですから、忘れて当然です!
1ページもない作品もあって、
そこが新鮮だったんですよね。
それからどうなったの?と知りたくなるけど、ぷっつり終わるんでストレスたまるわ~。
Posted by: あひる@滋賀 | 2009.01.26 03:11 PM