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2009.08.14

おじいちゃんのスプーン

 先日の帰省の折、祖父母の家の掃除をしてきました。祖母が先に亡くなるまで、二人で長らく寄り添って暮らしていたところです。今はオトンとオカンが暮らしています。 
 掃除中、祖父の持ち物のスプーンが出てきたので、二人の写真とともにもらってきました。
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 アルミ製、どう見ても手作りっぽいのです。軍隊の支給品とは、違うのではないかと思います。柄の裏には祖父の名前がカタカナで刻まれています。
 祖父はシベリア抑留からの帰国者です。もしかしたら、シベリア生活で使っていたものかもしれない、と直感しました。ただ、もう祖父に確かめることはできないのです……。
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 携帯電話より長い。形が日本的じゃない、どこかアジアかアフリカ的な印象を受けるのです。普通にお金を出したら買えるスプーンにはない存在感があります。ちょっと恐いくらい。
 
 柄の部分の左側に傷が多いのは、こびりついた食べ物をはがすためにカンカンと食器に打ち付けたからでしょう。祖父の生きていた時間がそのままこのスプーンに残されている気がします。まさに祖父の形見の品をもらったのですね。

 ネットで検索してみると、やはりシベリア抑留の間にはスプーンをアルミで手作りしたという記述が見つかりました。削り出したのかと思っていたのですが、鋳造する人もいたのだとか。もしかすると、舞鶴の市立引揚記念館に同じ作り方のスプーンが展示されているかもしれません。一度行ってみたくなりました。

 明日は敗戦記念日ですね。祖父のシベリアでの経験談をずーっと聞いてきたので、私にとって太平洋戦争はとても身近なものに感じられます。

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