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2011.05.28

『夢の守り人』上橋 菜穂子

バルサとチャグムの「守り人」シリーズ第3弾。

現実から逃げ出したい、目覚めたくない人が、夢の花にとらわれていく。
女用心棒のバルサが一番大切に思う、幼馴染のタンダ(バルサより少し年下の男性)が、その人たちを救い出そうと夢の中に誘い込まれ罠にはまり、鬼と化して天才歌い人ユグノを殺しにやってくる。そして夢の花の物語とともに、タンダの師匠・呪術師トロガイ(70歳オーバーの女性)の50年前の過去が明らかになる。


夢の中に逃げ込みたいと思うのは誰にもあることでしょうが、それが現実になると命にかかわってしまいます。『夢の守り人』の世界の中では、子を失った悲しみを抑え込んでいた女性が、夢の中に入ると憎しみや怒り恨みが膨れ上がって鬼のようになってしまいました。つらくても現実は、いつか受け入れなければ、遂には鬼になるのでしょうか。

能舞台でも、恨みを持ったままこの世を去った女性が般若のお面で出てくるシーンがあります。本当はとても美しいのに、恨みをむき出しにすると鬼の形相に変わります。

チャグムは自分が皇太子であることを嫌がり夢に逃げ込もうとしました。しかしこの後、数年後にまで続く物語の中で、驚くほど成長をとげ自らの手を血で汚すことも引き受けてまで、自分の国を守ろうとします。もし、この時夢に逃げてしまったらチャグムの母国は簡単に滅んでいたことでしょう。


この本を読んだ翌朝、はっきりとした夢を見ました。目覚めてすぐメモしておき、読み返してみると、願望、過去の記憶、現実の災害ニュースやらが入り混じってできていました。

私の夢にはいつも実家の父母が今よりも若く健康だった時代のままで出てきます。本当なら、今でも元気だったかもしれないのに、という願望のあらわれなのでしょうねthink

『夢の守り人』 (新潮文庫)
上橋 菜穂子

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