« クチナシ香る | Main | 近江の美酒を楽しむ会「北島」「神開」 »

2013.06.22

『真夏の方程式』東野圭吾

福山雅治さん主演で映画化される原作。

玻璃ヶ浦という千葉県の旅館で客が謎の死をとげた。何故か泊まり合わせたのがガリレオこと湯川教授だった。

少年と美人と変人教授と同級生の刑事たちが謎の周囲を動き回る。

東野圭吾さんの作品はたいてい読後感がスッキリしない。大切な人を守るために罪を犯す人が出てきて、ずっと秘密を持ったままひっそり生きる。他に解決法はなかったのか、と思う時点で私はミステリファン失格。

だけど不思議なもので、長い間覚えているのはハッピーエンドでなかったドラマや物語のほうだ。

幼い頃見た忍者アニメで今もハッキリ覚えているのは、甲賀と伊賀、敵同士の棟梁の娘と息子が愛しあう間柄なのに果たし合いをする宿命でお互いを刃で貫きながら抱き合って死んでいく。その亡骸は凍りついて倒れずに、さながら銅像のように朝日に輝いていてどちらの忍者たちも涙したシーン。

やはりロミオとジュリエットは死をもって結ばれるからこそ時代を超えて愛されるのだ。ハッピーエンドならとっくに忘れ去られているはず。

東野作品の多くが愛のために罪を引き受ける人を描き、読む者の心に長くざらつきを残す。

そんな気がします。そんなことはありませんか。

とにかく読んでいる間、ずっと例のドラマのテーマソングのギターフレーズが頭を回り続けるのは致し方ないのでした。

|

« クチナシ香る | Main | 近江の美酒を楽しむ会「北島」「神開」 »

書籍・雑誌」カテゴリの記事

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



« クチナシ香る | Main | 近江の美酒を楽しむ会「北島」「神開」 »