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2013.07.30

『日本霊異記』平凡社ライブラリー

またぞろ不思議系を読みたくなり文庫本を買ってみました。現代語訳でちょっと間が抜けた印象。英語の教科書を訳したらこうなる、みたいな「文学」ではない文章。

上中下合わせると百を軽く越えるお話が集められています。日本最古の説話集、810年頃成立したとされているようです。

どれもそんなに長くはありません。必要なことしか語られません。説話集だからでしょうか。ストーリー展開が早くテンポがよい。

例えば、これくらいの長さです。

結婚したい男が歩いていると、女と出会った。うちに来てくれと頼んだら女は同意。一子をもうけた。一緒に暮らしていると飼い犬が女になつかない。追い立てられて女は木に逃れた。女は人ではなかった。それでも男は未練があり、いつ来てもよい、と呼びかけた。すると女は時々やって来て寝た。だから来つ寝(きつね)と呼ばれた。

上巻、第一話のあらすじです。オチまでついてます。狐と結婚した男の話と言えば安倍晴明を連想しますが不思議な話ですね。

『日本霊異記』は仏教を広めようとしています。だから因果応報、輪廻転生、仏や僧の起こす奇跡、とにかく仏教的不思議な話を集めています。

それも作者がいるわけじゃなくて採話しているのですから、今なら「ブッダ系都市伝説トゥギャッター」みたいな感じかも。RTやリツイート多いものを集めて読み物にした、っていう。

「超ワロタ」「ありえねー!」と言いつつ何度も似た話をまことしやかに読むうち頭の隅に記憶され、小さな影響を及ぼす。

因果応報とか仏教の価値観で世の中のことを説明されてたまるかー(≧ヘ≦)

物語としてはとても興味深いけれどこの中の世界観は滅びて欲しいと思いました。

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